住宅ローン金利

「昨年の不動産ミニバブルにより、割安な新築一戸建て住宅と変わらない水準まで高騰した新築マンションに見切りをつけ、一戸建てを探し始めた人も多い」(営業マン)という。

 ところが、である。冒頭で触れたように、そんな人気住宅街で、最近、価格破壊が起きているというのだ。地域や物件によって少なからず差はあるものの、大幅に値下げしないと家が売れなくなった。マンションや一戸建ての新築価格が首都圏全般で下落トレンドにあるとはいえ、都内有数の人気地域だけに、気になるところだ。

 一般的に「資産価値が並か少し上」と判断できる立地条件を満たしており、ファミリー層の人気が高い間取りの物件を例に挙げてみよう。1年前と直近を比べてみると、その「冷え込みぶり」は明らかである。

 たとえば、城西エリアに立地する建物面積と土地面積が80〜90平方メートル程度の2階建て3LDK物件の場合、1年ほど前は5000万円台後半〜6000万円台前半でもよく売れていたが、今や5000万円台前半でないとお客が興味を示さなくなった。同じく、90〜100平方メートル程度の2階建て4LDKについても、6000万円台後半〜7000万円台前半から、6000万円台前半へと人気物件の主流が移っている。

「立地条件が悪い物件の場合、当初は高値で売り出されても、矢継ぎ早に何度も価格改定されて、3LDKで5000万円、4LDKで6000万円を切る水準まで落ちることも。気が付くと、売り出してから1〜2ヵ月のあいだに1000万円近く値下がりしている物件もある」(営業マン)。

 つまり、わずか1年ほどの間に、最もお客が動き易い価格帯が500万〜1000万円も切り下がってしまったわけである。

改正建築基準法、インフレ、
サブプライムの「負の連鎖」
 こんな事態が発生している背景には、この1年間、不動産市場が予期せぬ悪要因に連続して見舞われた影響がある。

 苦境の幕開けは、昨年初夏に施行された「改正建築基準法」だ。それまで、世界的な不動産ブームの影響を受けて「ミニバブル」に沸いていた日本の不動産市場は、一気に冷や水を浴びせかけられた。審査の厳格化により、建築確認の遅滞が常態化した結果、新設住宅着工数は低水準を続けている。

 時を置かずして、米国で不動産市場発の「サブプライムショック」が発生。世界的な信用収縮トレンドと景気減速懸念がじわじわと拡大し、今年に入って大都市圏の地価が暗転し始めた。マクロ経済の変調によって同時期から本格化した顕著なインフレも、2〜3割に及ぶ建築資材コストの大幅アップと、住宅ローン金利の急上昇を招いてサラリーマン世帯の住宅購入意欲を大きく削ぐという、ダブルパンチを業者にもたらした。

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